イラストによる指導案の作成

 ちょとふざけているかもしれませんが、これまで文字だけで表してきた学習指導案をイラストを利用して分かりやすく記述しよう、という提案です。1998年に「はじめよう!総合的な学習」で提案してから、大勢の先生方に実践していただいていますが、まだ主流にはなりえていません。そりゃぁ、大きな発想の転換ですから、受け入れていただけるにはかなり時間がかかると思います。

 総合的な学習の時間では、児童・生徒が主体的に活動を行うということが行われます。そのためには、学習者自身も自分たちの活動が分かっている(見えている)必要があります。この、イラストを利用すると、学習者自身で活動をイメージ化することもできます。(実践事例もあります)。

イラストを選択する画面例  作成方法は、簡単です。

 学習活動を「計画する」「調べる」「整理する」「まとめる」「発表する」「交流する」などの分け、それぞれの活動を表したイラストを準備し、それらを組み合わせて学習の流れを作成します。

 イラストは、左の図のように活動毎に分類したものが表示(Webブラウザ)され、その中からお気に入りのイラストを選択して、ワープロなどに貼り付けて利用できるようになっています。
吹き出しを付けたイラストの例  次に、そしうして貼り付けた絵に、吹き出しや活動の説明、活動の流れが分かるような矢印(↑↓←→)などを書き足して完成です。

 講演会の後に実習が可能な場合には、30分程度でこの指導案づくりを体験していただくこともあります。簡単なので、次の日から教室でも実践可能で、喜んでいただいています。

 尼崎市の教育総合センターでは、この方法を取り入れた研修も実施しています。ひょっとしたら研修用のテキストがいただけるかもしれません。

 なお、ここで紹介したイラストデータは、「はじめよう!総合的な学習」の冊子の付録であるCD−ROMに収録されています。

関連論文:「総合的な学習の時間」における学習活動の分類とイメージ化