先生に必要な情報活用能力
情報教育の3つの目標を子どもたちに確実に身につけさせるためには、指導者である私たち教師もある程度の理解と能力、態度を身につけていなければならない、ということは自明の理です。
しかし、だからといって、コンピュータをバリバリ使いこなすための特訓をするというわけではありません。
情報教育の目標の一つとなっている「情報活用の実践力」は、課題や目的に応じて情報手段を適切に活用することを含めて、必要な情報を主体的に収集・判断・表現・処理・創造し、受け手の状況などを踏まえて発信・伝達できる能力でしたね。これは、問題解決能力の一種で、情報の収集だけが得意になっても実践力にはつながらないのです。どういうことかというと、それぞれが別々の力として存在するのではなく、連携して初めて発揮される力なのです。
したがって、このような力を身につけていくには、いろいろな場面の中で少しずつ繰り返されることで徐々に高まっていく能力だと考えます。どうやら、コンピュータをバリバリ使うことではなさそうです。
私たち大人は、問題解決の力を、これまでの学習や生活の中で、少しずつ身に付いてきたのですが、それを伝えるためには、もっと意識して手順などが分かるレベルまで高めていく必要があります。
そのための研修は、これまでのように座って話を聞くというような形式ではなく、体験的に体で覚えるような方法が必要になってきます。
それでは、どのような力が必要になってくるのでしょうか。まだ、ほとんど整理はできていませんが、例えば、次のようなものではないかと考えています。これらについても、一定の基準が出てくるでしょう。
先生に必要な情報活用能力の例(抜粋)
・授業や校務処理で利活用するソフトウエアやコンピュータなどの情報機器の基本的な操作ができる。
・ネットワークやコンピュータなどを利活用して教材や資料を作成できる。
・情報教育の3つの目標が説明できる。
・教科や「総合的な学習の時間」で情報教育の目標に即した授業を計画することができる。
・学習活動で活用する情報手段やメディアを準備することができる。
・情報手段やメディアを活用した学習指導ができる。
・情報通信ネットワークを介した情報送受信でのルールやマナーを知り、それらを守ることができる。
・著作権に関することを理解し、説明できると共に生活において守ることができる。